はじめに──「熱を見る」か「光を見る」か?
「防犯カメラを入れたいけれど、サーマル(熱感知)と光学(可視光)どちらを選ぶべき?」
しかも福岡は夏が蒸し暑く、冬は意外と冷え込む土地柄。さらにビルによって空調方式や換気量もさまざまです。
本記事では、自宅・店舗・オフィスにカメラ導入を検討する方に向けて サーマルカメラと光学カメラの違い をやさしく解説し、福岡特有の空調環境に合った選定ポイント を専門的にまとめます。
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1. サーマルカメラと光学カメラの基礎知識
項目 | サーマルカメラ(熱感知) | 光学カメラ(可視光) |
---|---|---|
検知原理 | 物体が放射する遠赤外線を検出 | 反射光(可視光)をレンズで撮影 |
映像 | 疑似カラー or 白黒温度画像 | フルカラー/夜間はIRで白黒 |
強み | 暗闇・煙・逆光でも検知可 | 認識しやすい高解像度映像 |
主な用途 | 侵入検知・発熱スクリーニング | 防犯記録・人物特定 |
ワンポイント
- サーマルは「いる/いない」を瞬時に判断するのが得意。
- 光学は「誰が」「何をした」を鮮明に残すのが得意。
2. 福岡の気候と空調事情を踏まえた選定視点
季節 | 気候特徴(福岡) | 空調運転傾向 | カメラ選定ヒント |
---|---|---|---|
夏(6〜9月) | 平均気温28〜33℃・高湿度 | 冷房&除湿強め | サーマルは外気温で誤検知しやすい→屋内向け |
冬(12〜2月) | 平均気温5〜10℃・乾燥 | 暖房+加湿 | サーマルは温度差が大きく検知精度UP |
黄砂・PM時 | 3〜5月頃に粉塵増 | 外気導入を減らす | 光学は視界悪化に弱い→併用推奨 |
3. 空調設備とカメラの相性チェック
3-1 全熱交換型(ダクト式)オフィス
- 温度ムラが少ないためサーマルの温度判定が安定
- 光学カメラは天井ダクトの結露による水滴に注意(レンズ曇り対策)
3-2 個別エアコン+窓開放併用の店舗
- 外気温が流入しサーマル誤差が拡大→エリアマスキング機能付きが安心
- 光学+赤外線LEDで24時間クリア映像を確保
3-3 倉庫・工場(無空調またはスポット空調)
- 夏は40℃超、冬は5℃以下=サーマルで侵入検知+光学で記録のハイブリッドが◎
- 熱源機械が多い場合、温度しきい値を高めに設定
4. 導入パターン別おすすめ構成
導入目的 | 推奨カメラ構成 | 理由 |
---|---|---|
① 夜間の侵入検知を強化 | サーマル固定+光学PTZ | 熱で検知→光学で追尾録画 |
② エントランスの発熱チェック | サーマルハンディ or ゲート型 | 非接触で体表温を迅速測定 |
③ 店舗の万引き防止 | 高解像度光学+AI解析 | 顔・行動を鮮明に記録 |
④ 倉庫の火災予兆検知 | サーマル360°ドーム | 温度異常を早期アラーム |
5. コスト感(福岡エリア目安)
製品 | 参考価格 | 設置費 | 年間保守 | 備考 |
---|---|---|---|---|
サーマル(384×288px) | 25万〜40万円 | 3〜5万円 | 1万円〜 | 侵入検知特化 |
光学(4K固定) | 4万〜10万円 | 2〜4万円 | 0.5万円〜 | 一般防犯 |
ハイブリッド(サーマル+光学一体) | 45万〜70万円 | 5〜8万円 | 1.5万円〜 | 屋外ゲート向き |
補助金情報(2025年度予定)
福岡県中小企業エネルギー転換補助:サーマルカメラ含む省エネ・防災機器導入費の1/3補助(上限100万円)。
6. 選定チェックリスト
- 目的は侵入検知? 記録? 体温チェック?
- 設置環境の温湿度レンジを把握
- 空調の気流がカメラ前を横切らない位置か
- 照度・粉塵・結露リスクを確認
- 運用コスト(クラウド・保守)を試算
- 将来のAI映像解析との連携余地
まとめ──“熱”と“光”を使い分け、福岡の気候にフィットする防犯へ
- サーマルは「変化を檢知」、光学は「証拠を残す」。
- 福岡の高湿度の夏はサーマル誤検知対策、寒暖差の冬は精度向上に好機。
- 空調気流・窓開放・粉塵を踏まえたレイアウトが成否を分ける。
- 補助金活用+ハイブリッド構成でコストと性能を最適化しよう。
これらのポイントを押さえれば、自社に最適なカメラ構成を見極めやすくなります。まずは現場環境を測定し、目的を整理するところから始めてみてください。